航空便の深夜

そこだけが欠けた月の瞳を川に流し
そこだけが満ちた湖の涙を掬い
帰航しない舟は遡上し

柔らかな滴が弾けると雨音が去りながら嗤い
遠くから近くに沈む木々の歌が聴こえ始める

捲るページのないノートを抱え上げると
月の欠片が飛び出して街を捨て
透明な指先に宿った景色は
平皿の中で軽やかに踊る

置き去りにされた赤い土塊は
コンクリの中に閉じ込められたまま
どこまで冷えてゆくのか

鳥の足跡が宙に点々と彷徨うように
私達の足跡は深海を渡りながら
夜のジェット気流の中で
知ることの出来なかった眠りに出遭う
2013-04-15 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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