雨の宴が終わる時

雨の轍に縛られたまま
あの人の髪よりも細い航路を
月光に帆を張る帆船は回顧し
波は啼きながら岬を囲む

滝を越えられない鮭の死骸の背が
水平線の投影となった満月に照り光り
哀しみだけは先行して遡上し続ける

取り残された枯葉が川を下り
爪の一片となって海を引っ掻くと
海面は引き剥がされた過去となり
行方知れずだった少女を保護するだろう

あらゆる視界を遮る硝子窓の枠を越し
雨は、もう一度だけ光を取り戻すけれど
夜を越えて降り続けることはなく
一夜の宴だけを乞い続けていた
2013-04-26 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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