一八時五分の空

私と貴方の間に横たわる、曇天の夕暮空の縞模様
濃く薄く、少し濃く、薄く濃く、少し薄く
白を出発点にしない黒に向かう色に彩られ
私達を置き去りにする単色模様は残酷だなと想う

想い出すときには空を見てと言ったけれど
あの雲のせいで逆に忘れさせられてしまう
色鮮やかなはずの想い出と重ならないからだろうか

ただ
「そんなことが聞きたいわけじゃない」
その呟きの響きだけが強くなり始める

いつでも、きっとそうだったのかもしれない
枠の萎れた写真を手に取ると
その横顔は、やはり、そう訴えてくる

いつでも別れに付きまとう雲は
どうして、そうも禍々しいのか
哀しむ、ほんの微かな暇さえ与えない
押し潰されそうな、その重さに怖れるばかりで
ただでさえ重い足取りの、その足音すらもが奪われてゆく

一八時五分の空は、本当は、いつもそうだったのか
私だけが気付かなかったのか
貴方も気付かなかったのか

街は知らぬ顔を決め込んで賑やかだから
いや、賑やかな気がしてたから

「知っていたとして、何かが変わっていた?」
振り向く貴方の悪戯めいた、その笑顔
その背景として広がる曇り空
それ位なら、きっと覚えようとしたと想う
2013-05-04 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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