海を眺望した時間を知らない

夜の憂鬱さを吸い込んで窒息し
そのまま眠ってしまいたかった

バス停の時刻表を見る影を想い出し
それでも窒息し続けながら
もう少しだけ欲しかった想い出を想像した

なのにカラスが過ぎり
枯葉は落ちないままに舞っていて
その先にある青い空とが全てだった

そこで見掛けた涸れた小枝が折れる音で窒息が止まり
夜の終わりと始まりが同時に消え
寝転んだ先にビルの角だけが無数に圧し合っている

そして記憶の不確かさをノートに記し
歩き去る初老の男の後ろ姿と
その前に立ち塞がる安っぽいブロック塀

独りであることに気付いたのは
その後ろ姿が想い出になった後で
縦横に傷付いた掌の痛みだけを頼りに立ち上がり
少しの涙を拭いただけでベンチから離れ
繋留される船のない港に立ち
色のない空に波打つ海を眺め始めた
2013-05-14 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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