私の後ろの前の前

私は海をぶちまけた様な蒼い空を眺めていた
 結構、歩いたのね、私たち
君の声が遠くに向かって響いた
私は古の人がしたようにはしなかった
黙って後ろ手に君の手を握ると、
そこから君の体温が伝わってくる
鼓動が、手の内で響いている
 あの雲は、どこに向かっているのかな?
虚空に浮かんだ私の指・・・手は小さい
こんなに小さな手に、君の手が握られている
そう想うと私は泪目になり、一層、君を見れなくなる
 私達の先に先に進んでいるみたい
柔らかい、空気が優しくなるような声で君は言う
足元は、ずっとずっとぬかるみに浸かっている
足が地と一つになるかのようなのに
君の声は、いとも容易く軽く天翔けていく
手の中の君が迷っても困らないように
私は一層の力を込めて君の手を握る
 少し、痛いわ
君は躊躇いがちに言う
少し力を緩めた時、背に寄った君が愛しくて
それでも私は前を向いて歩くことにした
敵はいつでも、前から来るから
その矢に射られるのなら、前を向いていたいから
2006-08-12 21:59 : 消去一葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
コメントの投稿
非公開コメント

« next  ホーム  prev »

拝啓




Author mak From "空白"

想一葉、兼訪問帳

星々の冷却(書肆侃侃房)
渓谷0年(オンライン版)
Both by mさん

【 無意味という意味 】
すこしの風を追いかけて
【 短文 】
大海にも降る一滴
2015.07.17.

For Admin

落書内検索

月毎落書

一言お報せ

リンクは勝手に頂戴、削除してます
ご迷惑な場合は、ご一報下さい



メール・チェックは非常に稀です


BlogPeople

出現するかもエリア-転記候補