リズムと周縁、その他いくつか

哀しみの周縁では音のない雨に濡れて傘が揺れる
リズムを失ったまま揺蕩う小波のように途惑い揺れる
そこからここに辿り着く時間を計るための計算式を教えて欲しい
   遠くを横切る汽車の影を一枚の絵に収めたまま
   幼い記憶は光に包まれて消えてしまうものだ
温かさだけを残したカップを包んで波が遠ざかる
激しい夏の日照りは近いのだろうか
渇ききってゆく土の音が雨の音とぶつかっている
コスモスに似た花をいくつも知っているが
どの花の名前も知ることのないままに雨の中を眺めている
時の過ぎるように哀しみが通り過ぎて周縁を目指している
   巡るのに時間は要らないだろう
   ぐるりと首を巡らせば十分だから
一枚の紙がノートから零れ落ちても雨音は聴こえないままで
音のない雨だけが降っては消えてゆく
陰翳のない日々の営みに満ちてゆく記憶を
モノトーンで構成された想い出に挟み込んでゆくのだ
やがて知り得なかった終わりも来るだろう
その時までに哀しみの周縁に触れるのだ
微かな雨の音の記憶を頼りにしながらよろよろと歩み
その手触りを確かめながら至福を想い
祝福する哀しみの記憶の結晶を取り出すのだ
2013-06-16 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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