世界の死だけが許される

遠い海底に、静かに死ぬことを許される時
独り佇むはずの岬の先には先客がいる
増大する無意味さに並行する膨張として
波音の聞こえない距離で波は凪いでいる

   月と語りたくない夜には星を
   星を語りたくない夜には月を
   それぞれ夜空から消し去った
   夜空には月も星もなくなった

三つ数えたら振り向く
一つ数えたら立ち去る
二つ数えたら忘れることが出来る
なんとも都合の良いことよ
死すべき裏切りに依って生き長らえる

快楽する欲望が語り始める
愛は苦悶の死を受胎し始める
世界は世界で在ることを諦め始める

愛の喪失は救済の一つである。
私達は愛の喪失以降を知り得ない。愛の喪失は世界の喪失であり、再生なのだ。それゆえ、本質的に対象化し得ない存在としての神に持てる愛の全てを捧げることは、それ自体、(たとえそれが疑似的であるとしても)救済となり得るのである。

真-理に従うことも救済の一つである。
真-理は独自の世界を構築する。世界を引き寄せ、その姿を現すのだ。それゆえ、本質的に対象化し得ない存在としての真-理に持てる愛の全てを捧げることは、それ自体、(たとえそれが疑似的であるとしても)救済となり得るのである。

世界は死ぬのか
朝の訪れを想い描きながら静かな夜の海に世界は死ぬのか
遠い海底に死ぬことを、ようやく
少しは、許されるのか
2013-06-30 00:00 : 想葉 : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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